re:シャガール、マイヤー  #5479
投稿者:  ロータリーTrp1号 (99/12/02 16:55)

 昨年、渋谷のネロ楽器でシャガール吹いてみました。ネロ楽器はシャガール1押しだったようですが、吹いてみてよっくわかりました。
 1音(B管でしたが、Bの音)鳴らしただけで、他と違う、と思いました。倍音が多い=響きがとても豊かだったのです。モダンな音というより、ロータリー本来の音、って感じがしました。宝くじでも当たれば間違いなく買う、って思いました。(今はポッケトマネーをもう使い果たして一文無しです・・・・。)
 レヒナーも素晴らしいですが、響きの豊かさではシャガールが上かなって思いましたね。 アダチ、シャガール、ウエーバーは同系統のように思いました。
 
 マイヤーですが、手持ちのクランツ付きのB管は、柔らかいというより渋い感じです。手持ちのヤマハラボのB管の方がより輝かしい音が出せると思います。ただ、仕上げが、マイヤーはノーラッカー、ラボはGPですので、その差もあるかも。でもマイヤーは音はしっかりしてますし、音量も出ますよ。あとは好みの問題。
 
 最近、ようやくウイーンフィルの音の傾向がより頭の中で鮮明になってきました。
 ドイツも色々ですが、でも、ウイーンに対しては、ベルリン、バイエルン、ドレスデンなど、どこのラッパも音や表現がより重い感じがします。音の明るさにおいては、輝かしいか、より渋いか、の違いがありますが。いずれにせよ、ffの時は、ラッパらしくなり、音の中身が詰まった、エネルギーを含んだ音で、テュッティの時、全体の響きの中を響きわたりながら突き進むイメージがあります。(この表現で、上手く伝わってるでしょうか?)
 アメリカさんなどのピストンですと、このイメージから響きわたる(=倍音を多く含みながら少し拡散する)部分を弱くし、より直線的に突き進む感じで、その分より切れがある感じでしょうか。
 
 ウイーンは、音楽評論家の宇野功芳氏に言わせると貴族的なんだそうですが、確かにその通りで、最近のウイーンフィルにラッパはとても調子よく、パワフルで、その分昔のイメージから少しずれてきたものの、エッセンスとしては相いも変わらず貴族的です。貴族的とか言うとなんだか差別的にも感じますが、イメージは、お城のラッパのファンファーレ。良く通る音ですが、パワーで打ち抜くのではない。ですから、より明るく、また、アタックも明快です。ただし、堅いアタックにならないように、楽器と深いMPなどでバランスをとっているというところでしょうか。ウイーンの音は柔らかいですが、とても明るいですよね。そして、音や表現にある種の軽さも伴います。
 
 カルテネッガーは、多分ウイーンモデルのB管GPを吹いたのですが、すごく明るい音でした。レヒナーよりずっと明るい。レヒナーは、先ほど、響きでシャガールに劣るような事書きましたが、でもとっても良い楽器で、オールマイティーな感じです。ウイーン、ドイツ双方の音が出せそうだと思いました。VPOはほとんどレヒナー、BPOもグロートやクレッツァーがレヒナー中心。バイエルンはおろか、ドレスデンでも1番はレヒナーのC管のように思いました。日本では、N響の関山さんなど。人気なのもよくわかる楽器です。これも欲しいですね。

 で、ウイーンの音ですが、私がイメージするウイーンの音が出しやすい楽器としては、まずヤマハウイーンモデルだと思います。ウイーンの音が、ヘッケルを使う中で確立されたのは有名な話ですが、現代のヘッケルであるマイヤーは、基本のモデルは必ずしもウイーンのイメージではなく、渋さが光る旧ドレスデンなどの古いドイツもイメージでしょうか。ガンターもそんな感じがしました。シェルツァー、ペーターなどもそんな感じでしょうか。シェルツァーは音が少し軽いかもしれません。
 
 今のマイヤーのウイーンモデルのC管、これはウイーンそのものの音だなあ、と感じました。ヤマハもうかうかしてられない?
ヤマハがいいモデルを作ったせいがあるかもしれません。ドイツ、オーストリアのロータリーTrpも、いいものや、様々なモデルが出てます。クラッペンなども進化しました。ホントに、いま、ローターりーtrpの世界は熱い!そんな感じがします。
 
  ロータリーTrp1号(ロータリー啓蒙委員会)
 


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