re:音抜けについて
#8044
投稿者:
kuro (2000/08/01 10:40)
>詳しいことはわからないのですが、最近出来たパイパースのHPに >興味深い対談(過去記事)が載っています。 二人の会話の内容にはちょっと疑問のところがありますね。 焼き入れ,焼きなましの話は,金属は特定の温度で組織が変化するわけで,徐々に 冷やしてくるとどんどん組織が温度によって変化して,最終温度で落ち着くんです 。これが焼きなまし。或る温度の組織のところで一気に冷やしてやると,その組織 のまま固定される。これが焼き入れです。刀の場合,はがねが一番堅い組織になる 温度に熱してやって,そこで一気に冷やすから堅くなるんです。 これは熱すぎてもダメだし,熱し足りなくてもダメ。限られた温度範囲があるんで す。昔の名匠はその温度範囲をちゃんと知っていたんですね。 したがって,金属がどの温度のときはどういう性質になるというのをきちんと知る 必要があるわけです。やみくもに焼いたり冷やしたりしても意味がありません。 一方,トランペットの熱処理はこれとはちょっと話が違います。ベルなどを取付け るとき,ロウ付けというものをします。これは銀ロウというものをバーナーで高温 に熱してハンダのようにして着けるんですが,そのまま冷やすと,銀ロウとブラス の熱伸びの違いによって力が残ります。これを残留応力といいます。(むかし飛行 機事故で話題になりました)。この残留応力を取るには一度熱っして,徐々に冷や すという熱処理が必要です。(通常は行ってません)一度熱して,取付けたときと 同じ熱伸び状態にしておいて,徐々冷やして力が残らないようにするんです。 それから,振動によって分子配列が整ってくるという話。本当なんですかね。 ぼくは振動によって,この残留応力が緩和されるからだと考えているんですが。 http://www.ne.jp/asahi/miho/jr/Laparadise/ |