re:音が小さい?  #9760
投稿者:  tky (2000/11/16 11:16)

具体的な練習の方法となると、正直な話ここで書くのは難しいです。
「これさえやっていれば」っていう画一的な練習では、なかなかバランス良く
うまくならないんですよね。

たとえば、リップスラーひとつ取っても、どうやるか、何を目的にやるか
で無数のバリエーションが出てきます。
また、その人、その時に応じた最適な練習があるのです。
そうした事を考慮し、画一的にならないように工夫して
練習メニューを組んでいく必要があるんですよ。

というわけで、具体的な練習方法より、
何に気をつけて練習するかを優先度の高い順に書いてみます。
これを元に、効果的な練習のバリエーションを考えてみてください。

第一に、「息のコントロール」です。これが大前提。
息のコントロールの中でも、順番があります。
@量
A圧力
B支えの位置
トランペットキャリアという長い目で見ても、
その日一日のウォームアップという短い目で見ても、
この順番で作っていきます。それぞれ前提になる順です。
先ずは大きく→後に繊細に
です。
@大きくといっても、音量では有りません。「息」を大きくです。
100の息を準備して、3の音量で吹くくらいのつもりで。
唇が開かないように、pでスタートして、音より息をクレッシェントする
つもりで、アルペジオをやると良いでしょう。

息が十分吸えて、横隔膜の位置や支えがしっかりしてきたら、
A圧力を感じます。横隔膜の上に、息がどっしり乗っかって、その上に肩が
ストンと乗っかっています。下からの支えと、肩の自然な重みで空気が
圧縮されている(重さが有る)のを感じます。その圧力をうまく利用して
吹くのです。

B最後に、音域や音色、音量によって、微妙にその支え方が変わって来ます。
例えば、低音域では、より体の下のほう、
高音域では、より上のほうで支るイメージです。
(このとき、喉に力を入れないでね。)

息の次にくるのが、喉と舌の位置。
喉は、楽にして、音程を明確に歌うことで、適した状態になります。
舌は、口笛の音程を変える要領なのですが、
慣れてきたら出来るだけ舌の前方で位置を変えるようにします。
普段舌先は、下の歯の裏に軽く付けておくように。


最後に、アンブシュアです。
口の両端を留める感じというか、コーナーキープする事と、
唇は、軽く閉じられてからマウスピースを当てることさえ注意していれば、
息の流れが、その人の最適なアンブシュアを作ってくれます。
(低音域で唇を開いて出してはいけません。)
逆に、息のコントロールが十分に出来ないと、アンブシュアをいくら
完璧に作ってみても砂上の楼閣です。

なんだかずいぶん長くなってしまいましたが、
最後に響きの有る音の確認方法。

前にも書いたんですが、p〜mp(話し声くらい)の音量で、
ドラムセットやピアノがビリビリと共振すればとりあえずOKです。

あと、裏がスカスカでない壁(コンクリートとか)に向かって吹いて、
(これもp〜mpで)音が跳ね返って聞こえる幹事ではなく、音源が
壁にあるように聞こえればとりあえずOKです。

以上、ご参考になれば。