re:楽器の寿命  #17875
投稿者: 椎名 (2002/11/09 14:36)

ビンテージの楽器でも、いいものと悪いものがありますよね。

もうベルが死んでしまっているものとか、どこかにストレスがたまっていて鳴らなかったり、事故にあっていたり修理によって音色が硬くなっていたり。

寿命そのものは、吹き手によるみたいです。
新品が鳴るようになっていく、変わっていく速度も吹き込む頻度によって違うし、経年だけでも楽器は変化していきますね。
金属がへたってくると高倍音が薄れてダークになったり、暖かい音になっていったりするみたいです。
でも、昔の楽器の方が往々にして密度の濃い、分厚い音色のものが多いですよね。昔は手をかけて職人たちが作っていたので、機械で大量生産されている今の楽器たちとは違ってもあたりまえかもしれません。
また、昔は金属に不純物が多く含まれていたり、製造過程での熱の用い方などによっても変わってくるんでしょうね。
今はコストをかけずに楽器を作ろうとするから、価格は昔とほとんど変わらないんですよね。物価は全然違うっていうのに。

ところで、最近ビンテージ物は良いものがほとんど残っていないといいます。
やはり、流通している間にいろんな人の手に渡っていき、改造してしまったり、粗末にあつかったり、いろいろな理由があるんだと思いますが、今ビンテージを持っている方が、できるだけオリジナルを保とうという意識をもって、自分のものだからと考えずに、良い音楽を作り出せる道具として大切に保管していって欲しいですね。

外国のマイスターはビンテージが良い理由についていろいろ研究し、そういう音に近い楽器を作ろうとがんばっているので、そういう技術がいずれ大量生産するような財力重視のメーカーにも入ってくるかもしれませんね。

最初から楽器が鳴るようにする設計も、単純にコストを考えるとよからぬ方向へ変更してしまう場合がありますね。金属を薄くして鳴りやすくしまったり。(好みの問題もあるけれど・・・)個人経営のマイスターたちは、半田の種類や時間などを研究しているみたいです。

人に聞いた話なので、参考までにお願いします。m(_ _)m