re:楽器の鮮度?  #10864
投稿者: Chagayan (2001/01/31 09:44)

1.楽器自体の分子構造はビンテージの方が方向性が揃っているという説が
あります。新しい楽器は曲げたりして、残留応力が残ってますから、素直な
音が出ない。これは当たり前でしょう、自然な振動ができないんですから。
機械工学を知っている人なら、そうだろうなと思います。
ウェイン・タナベのやっている冷凍処理や、ヤマハのゼノの(秘)処理は
新しい楽器の残留応力をフリーにする方法です。
2.バルブケーシングとバルブの間の間隙の不均一化
バルブに油差すとき、柔らかいモネル金属を硬いタオルで拭いたりると
ミクロな傷が一杯つきます(ミクロファイバーなんかを使う意味はそこです)
し、扱いが雑でなくても外に出すときに少しずつミクロな凸凹
で一杯になってしまうのという人もいます。元カナディアン・ブラスの
Romがそうで、バルブに油差すときはケーシングから出さずに
第一スライドとリードパイプに油を多めに入れて息をすごい勢いで吹き込む
ことで楽器全体の内面に油を塗布するという方法をとっているそうです。
それでも擦り減って間隙が狂ってきます。この場合はケーシング側も擦り減り
ますので元より大き目のバルブに交換するサービスを外国の修理のプロなんか
はやってくれるそうです。
これは新旧とは関係ありませんね。神経使うか、交換で対応可ですから。
という考え方もありますよ。結果から(鳴らなくなる)、単純に原因(古くなったから)を類推する方法もあり、あたる場合もありますけどね。