re:Dr,Terman・・・・PIPERSに乗るべき歯医者  #12372
投稿者: Joe (2001/05/25 12:34)

凄い歯医者がいた。5年位前のはなし
Philip Termanと言う人なんだけれども、自身も音楽家。
私は日本で事故で前歯を折ってしまい、大阪のめちゃくちゃ下手糞な歯医者のせいで偉い目に会いました。で、こちらの先生に相談していい医者を紹介してもらった。
Dr.Termanは凄い。師からの紹介なんですが・・・・・・・・・。
「何?治療?だめじゃないか!ちゃんと楽器を持ってこないと。」
といい、次回治療からは楽器を持参で。で、涎掛けをかけて治療・
ドリルをがりがりがりとやって・・・・・
「はい、ここで、楽器もって。この音階・・・このオクターブではじめて。
もう少し大きく吹いてみて。はい、ここのDでちょっとロングトーンしてみて。」
と、治療台の上で吹かせる。その間に凄い形相で、アンブシュア、口周りの筋肉の
動きを凝視して「はい、じゃも一回寝て」といって、また削ったりする。
「次リップスラー。はい、OKここだけもう一回繰り返し。・・・OK」
とかいってまた削る。
で、結局最後の日に、
「数時間でセメントが安定する。アンブシュアのリラックス具合と音色から、これが多分君が日本で吹いていたときのベストな歯型と思う。それでよかったら歯形を石膏で取っておくことをすすめるね。じゃTAKE CARE」
翌日トランペットを吹いてみて、ぶっ飛んだ。何もかもが、歯を折る前のコンディション。差し歯とは思えない。当時の自分の癖まで戻ってきた感覚がある。タイムマシンで過去に帰ったみたいだった。涙が出た。
この人は、家族ぐるみでガレスピー家とも仲良く、自身はクラリネット演奏家でもある。ルーソロフ氏も患者。金管、木管奏者双方から慕われている・・・。
結局、一本の差し歯に1200ドルもとられた。けれども、なんと安い買い物だっただろう。