re:メッキについて  #13954
投稿者: ロータリーTrp1号 (2001/09/13 21:00)

 金メッキの良さ。ズバリ外観です。音色の変化も感じられますが、材質やベル形状ほどの影響は無いように思います。ですから、おそらくフルートの場合、基本モデルが銀製のとき、材質を金にするとしたら音色重視、金メッキの場合は外観重視といえるかも知れません。まして、音色については聴衆の立場からなら、極端な話、Es管トランペットとショートモデルのコルネットさえ、注意して聴かないとはっきり区別できないかも知れないぐらいですから、同じ楽器の金メッキか銀メッキか、ラッカーか、ノーラッカーかなんて、まずわからないと思います。
 私の場合、当初ラッカーの楽器が金色に見え、そのことで、何となく金にあこがれがあった。銀の色は好きではないですし、金は色も美しいと思います。とくに、24金の金メッキは、色が美しいと思うのです。あくまで個人的にですが。で、となると、特に気に入った楽器で、これだというものは、音色など当然として、スタイル、色などの外観が美しければ、さらに好きになれる。自分の楽器より好きな楽器が他にあるって、持つことがよほど難しいほど高価なもの(私にとって、金製のフルートはそうですね)でなければ、なんかいやですよね。できれば、一番気に入った楽器を持ちたい。楽器を金メッキにすることで自分の楽器がますます好きになれるなら、それが一番ではないかと。そういう意味で、外観こそが金メッキの最大のメリットではないかと思っています。

 ただ、吹いてみても違う気はしますよ。ラッカーよりは明るく、銀と比べても輪郭がはっきりし、より浸透製のある音になる気がします。人により感じ方は様々でしょうが。表面仕上げによる楽器の音色の違いって、外観のと同じイメージのような気がしてるんですが。ただ、より輪郭がはっきりするからと言って、それが値段に見合うかはわかりません。

 金メッキは、仕上げてもらう楽器の現時点の状態によりコストが違いますが、だいたい、15〜20万円位ではないでしょうか。今の楽器が、何仕上げか、新しいかそうでないか、などです。

 あとは、やはりそれだけかかりますから、ベースになる楽器が自分にとってそれだけの価値のある楽器かどうかも問題ですね。ほんの少しかも知れないが、以前の仕上げより、良い効果が得られるという確証があり、そのために20万円は惜しくない、という方なら、今の楽器が何であれ、明日にでも金メッキにするといいかも知れませんが。今の楽器が、将来買い換えて、よりあこがれる楽器を手に入れることをお考えなら、金メッキ仕上げはそれからの方がよいかも知れませんね。

 それと、たとえほんの少しの効果とは言っても、はっきり仕上げによって変わる、という人は多いわけですから、そのときはまず、同じ楽器の表面仕上げの違いによる音色や吹き心地の違いをよくつかむことが大切でしょう。案外、ラッカーの方が音色や吹き心地がよく感じられる、ということは結構あるようですから。それなら、ゼノやバックストラッドあたりで、ラッカーの楽器は金メッキの半額近くですから、より低価格で気に入った楽器を手にできるわけで、いいですもんね。

 金メッキは金額的に価値がある。確かにそうですし、そのような楽器をもてることは喜びにつながるかも知れませんが、金メッキよりプラチナメッキはもっと高いようですし、でも、私はだからプラチナにすることはまったくありません。結婚指輪、プラチナより安い18金です。安いから18金にしたわけではありません。プラチナより高かろうが安かろうが、手の届く範囲なら金が好きだから金にした。これが理由です。こんなことで、自分の楽器を金メッキしてもらいました。くだらん、と思われるかも知れませんが、私は金メッキにして大満足ですから、それで良いのです。ただ、金メッキの楽器はずっとずっとあこがれ続け、ようやく手にしたんですけどね。しかも費用は、入院した時のお見舞いとか、飲み会断ってためた金とか、転勤の餞別とか。この5月にようやく仕上がったロータリーのC管の金メッキは、胃ガンで手術した関係の保険のお金とかが化けたもので、命がかかっているものだったりして。カッカッカ。(笑)