re:タンギング時の音色  #14206
投稿者:  (2001/10/09 06:38)

「まぐまぐ」さん、こんにちは。


>なんというか・・・スカスカした感じなのです。

一言で言ってしまえば「息が足りない」という事になってしまいますが、タンギングが苦手な方々の類似点は「(タンギングの際に)息を止めてしまっている」所だと僕は思います。

おそらく、タンギングは「ロングトーンの延長線上」というような事を耳にされた事があると思いますが、音を鳴らそうと思う限り、(ロングトーンの様に)息は必ず吹き続けていなければならないわけです。

「息を止める癖のある方」の症状の一つとしては;

1)(舌でではなく、喉で飲み込むように)息を止めて...

2)(舌を上顎から離した時に息の流れは口の中になく、もう一度)息を吹いて...

という様な事を、4分音符のタンギングで繰り返し行っていたりします。そのため、聞いている方にとっては[(プ)ソッ・(プ)ソッ・(プ)ソッ・(プ)ソッ・」のように聞こえたりします。


この様な状態と「決別」する為に、僕が考えられる中で一番分かりやすいと思われる方法は;

1)手のひらを口の前に持っていって、そこへ目掛けて(普通に)「ふぅー」と息を吹く。

2)息は吹いたまま、手のひらで口をおさえて「ふた」をする。

3)息の圧力によって、頬が軽く膨らんでしまう事を確認する。

4)この時の「喉の状態(感覚)」を観察する。

5)手のひらを外して、息を外に出させてあげる。(@の状態に戻る)

注:終始、息は吹いている状態です。


上記の事とタンギング時(吹奏時全般)に於いての「喉の感覚と息の使い方」は、「ほぼ同じ」だと僕は思います。
ただし、タンギング時には「手のひら」の役割を「舌」にさせてあげて、「頬にかかる圧力」を「舌で」感じられるという事になると思います。

・・・

上記の状態を踏まえて頂いた上で、僕が過去にここのBBSに投稿した物を引用させて頂きます。

僕は「基本的」に「舌先」は下の歯に付けたまま、「舌先よりも少し内側」の部分を上側の前歯の真裏側より少し奥の所と接触させることによってタンギングをしています(時と場合によって多少異なりますが)。
(僕の出来る限り)分かりやすく説明すると、舌先を下の歯に付けたまま、「ゆ」と言ってみて、「ひらひら」している部分で息の流れをせき止めたり、また流したりしています。理由は、

1)タンギングにおける「ロングトーンを区切る」というコンセプトに基いて、ロングトーン時の「息の流れをサポートすること」の延長線上に「息をせき止めること」を舌にさせてあげるため。

2)横幅が舌先よりも大きく、より大きな息の圧力に耐えることが出来るため。(ffでアタックする時や、sfzの時に効果絶大)

3)舌先は下の歯に付けたままなので、実際にタンギングをしている部分の力が抜けやすい。

などです。

ダブルタンギングもトリプルタンギングも基本的には上記の応用ですが、いわゆる
「ku」の発音をできるだけ「上側の前歯の裏側に近い所」で感じるようにしています。


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>自分的にはのど自慢で使うチャイムのような中身が詰まってなおかつ響きがある音にしたいな〜、と思っています。

コンセプトとしてはとても良いと僕は思いますが、「チャイムの音」自体を
「まぐまぐ」さんのが「どのような風に捉えているか」によると思います。

どういう事かというと、「例えば「カーン」或いは「コーン」というイメージをもっていたとして、先程、僕が述べたように「ン」のイメージを「飲み込んで」しまっていたら、そこで息は止まってしまいますよ」ということです。(ダブル・タンギング等の「ku」の発音も同じ事です)

・・・

練習法に触れるとすれば、先ず「レガート・タンギング」から始められる事を僕はお勧め致します。
これは、「ロングトーンの状態」から、舌を「ほんの少し」動かす事によって「(口の中の)息の流れに舌が触れる感触」を見付けて頂きたいためです。(初めの内は、舌を完全に上顎に付けなくても、音がはっきり切れていなくてもかまいません。「デェーデェーデェーデェー」のような感じでしょうか)
そして、ここから徐々に「はっきりしたタンギング」(舌でより多くの息を塞き止める)を練習されると良いと思います。

注意して頂きたい事は、舌で息を塞き止めていても(口から息を吹いていなくても)「舌より内側」は「息を吹いている状態」が続いているという事です。


これらの中で、「まぐまぐ」さんのお役に立ちそうな物がありましたら幸いです。