re:ピボット  #14465
投稿者: 29L (2001/11/01 23:52)

はじめまして、あきさん。29Lと申します。
「ピポット」という奏法の名称は知りませんが、私の想像通りであるとすればその奏法は

1.「音楽の友社」刊デルバート.デール著「トランペットのテクニック」という本の第2章6項「楽器の向きを上下に変える・・・」という記述のこと。

あるいは

2.低音域の場合鳴りを良くするために顎を下に前に広げ口腔内の体積を広げることでマウスピースの当たる角度が上に上がってゆき、逆に高音域では口腔内の体積を狭めるために顎を閉じていくことで上下の噛み合わせの関係からマウスピースの当たる角度が下に下がっていくことを意識的に行う作業。

のいずれかでしょうか?

どちらにしてもやめた方が無難です。

1.の場合前記著者が述べているとおり、奏法としては論外ですし、
2.に関しては極端な高音域から最低音への跳躍時にほんのわずか(しかも無意識に)行うことはあると思いますが、高音域を吹く際に顎を閉じすぎる傾向になりやすいです。このことは何を示すかというと上下の唇の振動バランスをあえて崩していることであり、特に高音域で下唇を巻き込みやすくなります。下唇を巻き込んでしまうと、上下の唇に余計な力が入ってしまい、豊かな音は望めません。しかもそのような奏法を行うことに気を使うこと自体音楽にとって何のプラスも無いと思います。

アンブシャに無理を強いる奏法になると思います。それよりもアンブシャ自身はできるだけ自然で楽にしておき、ブレスコントロールを重視する方がよっぽど良い音楽ができるのではないでしょうか。

以上勝手なことを申し上げました。
では。