re:ツボ・・・  #15015
投稿者: Shorty (2001/12/12 00:19)

こんばんは。はじめまして。
僕が思うところの『音のツボ』に関してですが、、、
ひとことで言うと、一番音がよく鳴るところの事だと思います。
ちょっとややこしい話をしますが、トランペットが鳴るという現象は物理学でいうところの閉管(開管かもしれません)の共鳴と同じだと思います。
つまり、理想的な状態で鳴る周波数(音の高さ)は決まっています。
ところが、ここで大事なのは、この共鳴の実験をした事がある方はご存じでしょうが、周波数が少しずれても一応音は聞こえる、という事です。
聞こえはしますがか細い音です。
これと全く同じ事がトランペットを吹く時に起こっていると思うのです。
つまり、周波数は口とマウスピースで作り出す音程で、管の長さはそのままトランペットの管の長さです。(指を変えるという事はつまり管の長さを変える事ですから)
という事は、マウスピースから聞こえてくる音と、楽器をつけて吹いた音が一致した時に理想的に楽器が鳴っている、という事になります。
そして大事な事ですが、多少マウスピースで吹いた音が出すべき音と違っていても、一応音が聞こえてくる、という事になります。そしてそれはか細い音でしょう。

僕は『音のツボ』とはこういう現象にもとづいた言葉だと思います。
それを体感する方法ですが、(1)チューナーやピアノで、例えば実音のFの音を出します。
(2)次にこの音を(ピッチをしっかりとって)マウスピースで吹いてみます。音が小さくても気にしないで下さい。音程があっていれば大丈夫です。
(3)このようにマウスピースで正しい音程を吹きながら、そのまま楽器をつけます。この時マウスピースの角度などがずれないように注意して下さい。ここでずれたら始めからやり直しになります。
こうして楽器から出てきた音というのがまさに『音のツボ』にはまった音です。
普段と、聞こえる音も吹き心地も変わらなければ、普段から音のツボをとらえて吹いているという事でしょう。
ちなみにマウスピースであまり無理に大きい音を出そうとすると楽器をつけた時に変な音が出る事があります。あくまで楽に息を通して下さい。

もうひとつのアプローチは、楽器を吹いて、そのまま楽器をマウスピースから外してみる方法です。
もちろんこの時、口とマウスピースの状態が変わってしまわないようにして下さい。
はじめに楽器で出した音と、マウスピースだけになった時の音が違っていたら、ツボから外れたところで吹いているという事です。
いろんな人で試してもらったのですが(もちろん僕も)、マウスピースで吹いている音の方が高い事が多いです。もちろんこれはダメです。

これはあるトランペットの先生に教えて頂いた方法です。しかし僕はそれまでずっと、それこそ10年程も音のツボを外して吹いていたので、この方法を試してみた時は目から鱗でした。
長くなってしまいましたがいかがでしょうか?

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