re:呼吸法について(吐く時の状態に関して)  #15412
投稿者: P (2002/02/05 04:48)

「マエストロB」さん、こんにちは。

誠に勝手ながら、「僕の見解」を述べさせて頂きたいと思います。

>いわゆるエアーを吸った時横隔膜が下がり胸郭が拡がりおへその当たりが膨らむ状態になりますよね?

「結果的に」そうなることはあると思いますが、「意識的に」そうするものではないと僕は思っています。
と申しますのも、僕は全く「おへそ」や「ベルトの辺り」を意識して息を取らないからです。

ちなみに、僕の呼吸に関する基本的なアプローチは、

@お腹を軽く引っ込める。
Aお腹に片手をあてて、それ以上お腹が出てこないように監視する。
Bもう片手で鎖骨のあたりを軽くさわって、そこへ向かって息を吸う。
C胸の方で息を取れるようになったら、背中側の方にも息を入れてみる。

僕にとって「お腹を意識した呼吸」は、イメージ的にも「口から(出口から)遠い所で空気をコントロールしている」ようで、あまり合理的でないように感じられるのですが...それに、やはり肺は胸部にあるものですし...

何はともあれ、これが僕の「基本的なアプローチ」ですが、これよりも更に「吸おう」と思った時のみ腹部も少し膨らむ感じです。

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>そしてエアーを吐く時にはこのおへその周辺の状態はどうなればいいのでしょうか 

先程と同じ考え方ですが、僕は息を吹く時にも「おへそ」を意識しません。
ちなみに排気の状態に関しては僕の場合、膨らんだ胸部も腹部も、肺の中の空気の減少と共に徐々に(自然に)収縮してゆきます。

・・

>支えというのはどの当たりの感覚の物なのでしょうか?

僕は「支え」とは、「結果的にできるもの」であって「自力でつくるもの」ではないと思っています。

例えば、風船を膨らませてその口を結わき、セロテープを風船の本体に貼り付けて、その上から針で穴を開けます。ある一定量の空気は穴から風船の外へと出てゆきますが、風船にはまだ「張り」がありますよね?
この「張り」が人体の肺の中にある状態を、僕は「支え」と呼ぶのだと思っています。

余談ですが、この風船の穴が大きすぎる場合、中の空気はすぐに出て行ってしまって「張り」を長く保つことはできません。
反対に、風船の穴が小さすぎると、なかなか風船は萎まず、ついつい手で外から力をかけて空気を「押し出してやろう」という事になると思います。

そして、上記の例をトランペット演奏に置き換えた場合、前者の理由は「アパーチュアが大き過ぎる」、「使っている道具が大き過ぎる」などであり、弊害は「過度に空気を吐き出し過ぎる=出て行く量を調節せざるをえない=胸部や喉をしめる」などという事であり、後者の理由は「アパーチュアが小さ過ぎる」、「使っている道具が小さ過ぎる」などであり、弊害は「(腹筋や肘などで)押し出す=力む=肺に負担がかかる」などという事になろうかと思います。

という訳で、体のどこかに「(意識的に)支えをつくる」ことは、力みの原因になる危険性が高いと思われ、僕と致しましてはあまりお薦めできません。又、うまく「支え」の状態を感じるには、体+道具の「トータル・バランス」も重要だと僕は思います。


勝手な事を書かさせて頂きましたが、何か使えそうな物がありましたら幸いです。