re:困ってます。
#15439
投稿者:
Hills (2002/02/09 01:07)
そのものズバリの答えになるか分かりませんが、参考になればと 思って書きます。 大きな音(この定義が問題ですが後述します)を出すためには、 吹き方の問題と、合奏の現場でどう吹いていくか、という問題が あると私は考えています。 まず、吹き方の問題について。一概に言えないのですが、大きな 音をだそうと焦っていませんか? 大きな音を出すのは、「ちから」 ではなくて、「効率」だと思います。入れた息を100%音にする ことが出来れば、自然と大きな音が出るようになるはずです。 胸から喉にかけての辺りに力が入っていないでしょうか? ここが エアクッションのように柔らかい状態を作れれば、芯があって、聞 こえる音を出しやすいやずです。 無理に息を楽器に入れようとしない、無理にたくさんの息を吸わない、 小さい音でも良いので、出来るだけ「遠くへ」音を届けるような 気持ちで、下の音からゆっくり積み重ねてみてはどうでしょうか。 それが出来るようになったら、今度は吸う息の量を増やして、腰骨 のちょっと上のあたりから(おなかからも、背中からも)息を出す ようにすると、より豊かな音がするようになると思います。 (最初から息をたくさん吸いすぎると、上体に力が入り過ぎる ことがあるので、ゆっくりやってみてください)。 (それと、体の使い方については、月刊誌「パイパース」の 2002年1月号で、トランペット奏者の西村浩二さんが理に かなった記事を出されています。是非、読んでみてください)。 次は、合奏の現場でのお話。30人という人数は、吹奏楽では 理想的な人数だと思います。(曲にもよりますけどね)。 30人しかいないのではなくて、30人も仲間がいるのですから、 一人でガンバらないで、友達の力も借りましょう。 合奏中、仲間達の音は体に入ってきますか? 指揮者の楽譜を よーく見てみると、ある瞬間に鳴っている音の種類は、実は それほど多くないハズです。大抵の場合、同じ音、同じ旋律を 吹いている楽器があります。(例えば Tp と Tb とか、Horn とか)。その人達と、うまく音を「ブレンド」することを 考えてみてはいかがでしょうか? 作曲者が、「トランペットの音が欲しい」場面ならば、 トランペットのSoloなり、Soli を書くはずです。それをしないで 他の楽器を重ねているときは、楽器群が作る「響き」が欲しい のであって、ラッパの大きな音「だけ」が欲しいわけでは ないはずです。(むしろ吹奏楽では「響き」が欲しい場面の 方が多いように思います)。 本当に大きな音が欲しい場面は、体が出来てくるまで、先生や 仲間に待ってもらって、合奏の中で音をブレンドする「耳」を 育てて、音がブレンドした時の感覚を体で覚えるようにしては いかがでしょうか。 これができれば、1+1>2になりますし、30人の音を60人 以上にすることもできます。それに、1st吹きの人は、響きの ピラミッドの上に、ちょこんと乗っかっている程度で良いのです。 なかなか難しいと思いますが、研究する価値ありだと思います。 音楽で必要なのは、必ずしも「大きな音」ではなくて、聞く人の 心に届く音のはずです。曲の一番最後(全体の10%くらい?) を除いて、スペシャルな「大きな音」は必要ないハズ。 今は曲の90%の部分で人の心に届く音を出すように、気持ちを 切り替えてみることをお薦めします。 長くなってしまいました。焦らないで頑張ってください。 |