re:練習のコツ  #15719
投稿者: ERR (2002/03/26 10:16)

AZさん,こんにちは

「今まで練習中に何気なく楽器を吹いてきてしまったのですが、今頃になって何か気にしながら吹かないと上達するわけが無いと気付きました」
すばらしい!中学校3年生で気がつくとは.私は30になって気がつきました.....

私は「いい音」で吹くということだけを意識する様にしています.「いい音」を吹くためには,楽器が充分に鳴っている必要があり,そこには,息のスピードや喉の締まりなどといういろいろな因子が絡み合っていると思います.しかし,その一つ一つの因子は重要でありますが,個々の因子は全てではありませんし,分離することは困難なんだと思います.従って総合的に判断するにはその因子によって作り出される「音」で評価するのがいいと思います.
ロングトーンのときも,リップスラーのときも,楽器が充分に鳴る「いい音」が出せるように意識しています.その際,息のスピードが,唇のしまりが,ということはあまり意識しないようにしています.
もちろん,知識として個々の因子のことは知っておくことは重要なことだと思いますが,それを演奏のとき意識することは音楽を演奏する上では弊害なるような気がします.

なんだかえらそうなことを書いていますが,
実は,私の憧れエンパイアブラスのスメドビック氏がクリニックで力説していたことです.
また,彼はこう付け足しました.
「日本の学生はトランペットで歌うことが下手だ.音を作ることは重要であるがそれは最終目標ではない.音楽を奏でることが最終目標である.そのための練習をすべきだ」
なるほど,いい音楽を奏でるためにはいい音でなくてはいけないですね.

歳を取ると哲学っぽくなりがちです.スイマセン.
参考になれば幸いです.