re:悩んでいます  #16149
投稿者: シゲ (2002/05/29 02:43)

 アパーチュアが狭くて悩むなんて、僕からすればうらやましい限りです。
 20年近く吹いてきて、アパーチュアに関して得た結論が『狭ければ狭いほど良い』なんです。
 ただ勘違いして欲しくないのは、音量についてです。音量を稼ぐためにたいがいの人は(クラシック、吹奏楽に多い)アパーチュアを大きくとることによって息の量を上げています。しかしそれでは今たれさんが吹いているような唇の奥にある柔らかい部分のみで吹いてしまうことになります。もちろん柔らかい部分が振動しているのですから音色も明るく大きくなります。ただその状態で吹き続けると致命的な弊害が出てくるんです。たれさんは高い音が出やすくなったように感じたようですが、ある意味それは正解です。でも高い音が出やすくなったのでは無く、唇の厚みが(上下ではなく3次元的な奥行き)増したせいで、以前よりも強いプレスに耐えられるだけなのです。
 マウスピースのみで吹くことが良いとも悪いとも思いませんが、本人がそういうウォームアップでしか音が鳴らないならそれでいいのでは?息の通り道を気になさっていましたが、High B以上の音になるとアパーチュアなんてほとんど開いてない状態です。High B以上の音でロングトーンをしながらチューニングスライドを抜いてみてそこに手をかざしてみるとよくわかりますが、高い音になるとどんなに大音量でも楽器の中に息なんてほとんど入っていないのです。ですから音量は息の量ではなく圧力で出そうとイメージして練習すれば狭いアパーチュアは逆にたれさんの強力な武器になります。
 バテにくくなるし、跳躍も楽になるし、タンギングする舌の動きのロスも、ついでに息のロスも少なくなります。
 頑張って下さいね!!

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