re:みなさん協力して下さい  #18650
投稿者: tky (2003/01/24 10:30)

それでは、及ばずながらご協力を致します。

>(1)鼻から息を吸い、空気が背中側を廻って
肺の奥(下)の方に入っていく感じをつかむ。
ここまでだと、いわゆる「腹式呼吸」的感覚ですよね。
私の感覚だと、この後が大切です。
肺の奥に入ったら、「徐々に肺の上まで満たされる感覚」が大切です。
ここで力みがあると、肺の上まで満たされません。
力みがあるようなら、「肺の下の方」という感覚は捨ててかまいません。
また、鼻からでは十分に吸えないようであれば、
練習中なので口から吸っても構わないとおもいます。

尚、吸気の時に、肩を上げるのは有効です。
「肩を上げてはいけない」と言う人がいますが、
肩を自然に上げた方が、力みが無いはずです。
吸気が完了したら、そっと肩を空気の座布団の上に降ろしてやれば良いのです。
そこで空気の圧力というか、弾力を感じるハズです。この圧力が重要な感覚です。

>(2)ヘソのすぐ下あたりの腹筋に軽くチカラを入れる。
この際、お腹のほぼ全周にチカラを入れて内臓を
上に押し上げるようなイメージを持つといい。

タイミングを補足します。
吸い始めの一瞬のみ、下腹部は外に膨らみますが、
空気を吸い始めた直後から、ヘソ(下腹部)は内に向かいます。
吸気時は、下腹部は内、上へ向かい、上腹部及び胸部は、外に広がります。
吸い終わったときに、下腹部の内(上)へ向かう支えを、一段強くします。

呼気の際は、吸気の時の支えを保ちます。
息が少なくなっても、胸が萎まないようにすることにより、
腹筋を意識しなくても自然に下腹部の支えが持続するはずです。
(これがいわゆる自然なハイチェスト)
「腹筋を固める」「力を入れる」というイメージは止めましょう。
内(上)側に向かって、支えるのに必要十分な力があるはずですから。

>(3)歌を唄うときと同じノドのカタチをつくる。分かりにくいときは実際に「あぁぁぁ・・」などとオペラ風に声を出してみる。
慣れないと結構ムズカシイですよね。でもシッカリとした息の通り道を確保してあげないと再びアンブッシャーを壊してしまうので大
事です。

これは、深く考え過ぎるとかえって喉に力みがはいりますので、
難しいようなら、「喉をリラックス」「必ず頭の中歌いながら吹く」
という事を徹底するだけで良いと思います。
心配しなくとも、上の方法で必要十分な息が取れていれば、
喉が締まったりしにくいはずです。

>クチビルの隙間(アパチュア)が開いていきやすいのでシッカリと
閉じていることを感じて下さい。

「しっかりと」と言っても、力んではいけませんよね。
マウスピースを当てたあとに開いたものは、力んでも戻りませんので、
マウスピースを当てる前に、唇を合わせてから当てるようにしましょう。
尚、アパチュアはマウスピースの圧力が強い程、スグ開いて来ます。
大きな音を唇で出そうとしても、開きますし、
低い音を唇を緩めて出そうとしても、開きます。
一日の吹き始めのしばらくは、中音域の小さい音で出始めるようにしましょう。

>鏡を見ながら「少し口をすぼめる」など音を出しやすくする工夫はしてもいいと思います。

ここは異論があります。
鏡を見ることは、恐らく役に立たないでしょう。その理由は、
@練習、本番含め殆どの演奏機会は鏡を見ながら吹かないこと。
A外から見える部分より、マウスピースの内側が遥かに重要なこと。
Bミリより微細な単位の違いが、非常に大きな違いだったりすること。
C目で見るより、体で感じた感覚を頼りにしなければいけないこと。

しかし、鏡を見られなくても、ご心配召されるな。
何の為に呼吸から入ったかと言うと、正しく十分に息が取れていれば、
間違ったアンブシュアでは音が出ない、出にくいのです。
息が間違っている、不十分な故に、間違ったアンブシュアでも、
それなりのバランスで音が出てしまい、癖がついてしまうのが問題なのです。

息ができれば、アンブシュアの条件はこれだけです。

@上下の唇とも、巻きこまない。サンドイッチのように合わせる。
A唇の両端は、軽く固定する。
B上唇を、できるだけカップの中に入れる。

これを満たしてさえいれば、無理にアンブシュアをかえる必要はないと思います。
とにかく、まず重要なのは、「息」「歌うこと」。
その次が「舌」、そして最後にアンブシュアです。
頑張ってくださいね