re:ヤマハとバックの違いについて  #18958
投稿者: ロータリーTrp1号 (2003/02/22 11:05)

私はアマオケでほぼ横ラッパしか吹かない人間です。そんなわたしからすると、
ヤマハかバックか、という話題、しかも縦ラッパとなると、次元が違う話で、
バックの縦ラッパを買うことなど一生ないだろうとさえ思うのです。
なら投稿するなって?ごもっともでしょうが、まあ、あえて書かせていただき
ます。

 ときどき引っぱり出して、ヤマハのゼノの前のモデルヘビータイプの8335HGS
やバックのストラッド37ベルのGP(金メッキ)を吹くのですが、音がどうにも
味気ない。ロータリーは華やかな音かつ柔らかく深みのある音が出せる。ポップ
ス系のソロでも縦ラッパは味気ない・・・・。ビッグバンドで突き抜ける音なら、
縦ラッパが良いでしょうが。
 バックでみょうーに拡散してばらついた耳障りな音を出し、吹きまくってい
るのを聴くと、ああ、こういう人とは一緒には吹きたくないなあ、と思ってし
まいます。
 一般的にはロータリーが難しいと言われますが、実は多少乱暴な吹き方をして
も受け止めてくれるキャパシティーがピストンよりずっと上だと思います。つ
まり、逆に言えばピストン楽器は、何のメーカーでも吹き手に依存する割合が
高いということ。だから、どこの楽器が良いとか悪いとかではなく、まず自分が
どんな音、ジャンル、そしてトータルとしてどんな音楽を目指しているのか、を
イメージしなくてはならないということで、その上で、楽器を試奏し、音色や音
程、吹奏感と操作性を判断されるべきでしょう。

 音楽や音色を作るのは、まず奏者自身、ついでMP、それから楽器の順だと思
います。だから、例えば、誰かに指導してもらっているとして、バックだ、ヤマ
ハだ、ホルトンだ、と決めつける(その人個人の好みや、各メーカーの楽器に対
する感想や意見は別にして)人がいるとしたら、そんな人の言うことは聞くべき
でもないし、そんな人の指導を受けるべきでもないと思います。あなたの意見や
考えを聞きつつ、さらに高いレベルから、的確にアドヴァイスをして下さる方が
良き指導者でしょう。

 先にヤマハ、バックは味気ないと言いましたが、どちらも水準を満たした良い
楽器だと思います。私は基本的にヤマハユーザーですし、ヤマハは一生使える楽
器です。ロータリーもメインはヤマハ。ドイツ製も持ってますがね。私のバック
は良い楽器ですよ。あれに比べると通常の37のSPとかはとても持ちたいとは
思いません。それでも、荒れない良い音を出すにはロータリーよりずっと気を使
わないといけないように思います。そして、縦ラッパのことを言えば、私を含め
地方の人は、ヤマハとバックが高級機では一番手に入りやすいでしょうが、他に
も良い楽器はたくさんあるようですから、いろいろ試せれば一番良いでしょうね。

 ただし、初めて4年目の中3の人で、一生これだと楽器は選べません。無理
です。これから吹き続ければ、体格、音楽性、好み、そしてあなたの回りの音
楽的環境がますます変わるのですから。ですから、今、これだ、と思えたら、
それが何の楽器でも、良いと思います。後悔することもあるかも知れませんが、
何の楽器でも、あなた次第で何とかなりますよ。

 最後に、ヤマハ、バックを比較します。あくまで私見です。
・メッキ等含めた耐久性
   ヤマハが上。バックは剥げやすいです。ただ、ヤマハとて表面は痛みます
   よ。結局。
・音程
   バックは上のレを1で、ミを開放で吹くとどうしても低めにあたる。ヤマ
   ハの方がこの点では安心かも。
・吹奏感
   ゼノUに関する限り、私はバックよりゼノの方がタイトで、楽器を十分に
   鳴らすのにむしろパワーがいるように思います。かえってバックが楽かも。
   したがって、バックの方が楽に音が通るかも知れません。バックは、ヤマ
   ハより楽器の個性が強く出やすく、ヤマハはより高いレベルがあって初め
   てすべての良さが出せるように思います。ただ、バックは特有のえぐみが
   ヤマハより強いですから、奏者が無神経に吹きまくると音がブレンドしに
   くいかも。ヤマハの方が荒れにくいと思うので、吹奏楽のアンサンブルを
   重視したとき、ヤマハが重宝されるのはこう言う点かも知れませんね。

以上はあくまで私見です。また、ヤマハもゼノVは吹いてないのでわかりません
し、YB、GB、ラッカー、SP、特注でGPやサテンのGPなどの種類があり
ます。ゼノではなく、他のカスタムや83、6310などまあります。バックも
材質仕上げがヤマハ同様多々あり、さらに、ヴィンドボナモデルもあります。加
えて、マウスパイプや、ベルの種類も豊富で、とても全部試せませんが、これら
をすべて試せば、すごい楽器に巡り会えるかも知れません。バックは同じ仕様の
楽器でもヤマハ以上に個体差があるようで、はずれもあるかも知れませんが、大
当たりもあるそうですから。