re:違いとは  #20067
投稿者: ハセス (2003/06/11 20:29)

どの辺から高い楽器でどの辺から安い楽器といってよいか線引きは
簡単に出来ませんが、いわゆる入門用のレベルを安い楽器とし、
ヤマハで言えばカスタム以上のレベルとの違いについていえば、
安い楽器はまず吹いたときの抵抗感が少なく感じること、反応が
良いこと、製造コストが安いことなどが重視されて出来ていますので
メーカーによる際立った差が無く、少なくとも似たようなコンセプトに
基づいて作られてます。
一方、高い楽器というのは一言でいえば個性が強いと言えるでしょう。
オーケストラで求められるトランペットの響き、ビッグバンド
のリードで要求される響き、特性は違います。
たとえば楽器の仕上げはラッカー、銀、金メッキ、
あるいはパフ仕上げ(地金のまま)、重量、
管の太さ(ボアサイズで表現される)、形状など細かい点まで
さまざまな種類があります。
例えばオーケストラで好まれる響きのトランペットとは一般的に
抵抗感も強めで初心者にとっては扱いにくいものです。
反対に息のガンガン入る楽器の場合は初心者にとってはのれんを手で押す
ようなものでこれも扱いにくいものとなります。
これがベテランだと抵抗の強い楽器では力強い量感のある響きが作れますし、
息の入る楽器の場合は爆発的サウンドを生み出すことができます。
但し、ベテランでもこの両タイプの高い楽器を使いこなせるわけでは
ありません。
また、高い楽器は楽器の製法についても各メーカーの伝統とコダワリが
現れるもので、安いものに比べれば手がかかっています。
例えばベル部分は機械によるプレスではなく、人の手によって板材から
ベルの形に加工するまで途中何度も火にかけながらハンマーや
ヘラ絞りで成形します。
安い楽器でしっかり基礎を身に着けてから、高い楽器はいろんなタイプ
があってメーカーによって特徴が違うといことをわかれば楽器選びも
楽しくなりますよ。