re:高度なテクニック  #21568
投稿者: TOTANPET (2003/12/13 09:40)

はじめまして
35年も下手なラッパ吹きをしているおじさんトランペッターです。
私の経験から一言アドバイスを。
ハイノートですが、私も5年位前までは、yoshihikoさんと同じく
HighEがせいぜいで、それ以上は未知の領域でした。
でも、ある日マウスピースを変えてみたときにダブルHighB♭
がピュッと出て、「あぁ、これなんや」というコツのようなものを
会得しました。マウスピースはYAMAHAの16B4NCという中川喜弘氏の
モデルです。が、中川モデルでしかダブルHighB♭が出ないの
ではなく、現在BACH1Cに変えてもダブルHighB♭は出ま
す。何を会得したかと言えば、恐らく粘膜奏法からの脱却という
ことなのだと思います。粘膜奏法とは、唇の内側の赤い粘膜を振動
させて発音することで、誰しもが陥りやすい状態です。特に初心者
の小さいマウスピースを使う人に良く見かけます。高い音から低い
音を連続して均質に振動させることが困難な方法だと思います。
アパチュアの振動がある限界点でプツッと途切れてしまうから、
いくらプレスしてもそれ以上出ないということなのではないかと
思います。
よく、ハイノートは息のスピードで出すと言いますが、粘膜奏法
ではその息の勢いを支えきれず、アパチュアがつぶれてしまい振動
しなくなってしまうのではないでしょうか。
私の場合は、マウスピースを変えた際、少し唇を巻き込んで上下
左右に口を突っ張るような吹き方からコツを会得しました。今は
そのような吹き方はしていませんが、でも明らかに10年前とは
違う吹き方をしています。
一度そのような観点からご自分のアンブシャを点検してください。
それともうひとつ、マウスピースについても一言申し上げます。
yoshihikoさんが何をお使いかは興味のあるところですが、大き目の
マウスピースのほうが、振動しやすい分ハイノートにも有利ではな
いかと思います。それと、楽器とマウスピースの相性も重要です。
先ほどの中川モデルは、通常のモデルより若干抵抗を増してある
ようですが、発音の際の抵抗感はハイノートにはかなり重要な要素
といっていいと思います。私もyoshihikoさんと同じくクラシックの
人間で、B♭管、C管、C管ロータリー、D-Es管を吹きますが、
BACH1Cを基本に4本のマウスピースを使い分けています。
リム口径・形状は同じですが、すべて深さ、スロート径、バック
ボアは違うものです。楽器の抵抗感や音色との関係でスロートや
カップ形状を調節した結果です。
ハイノートのマスターには、呼吸法とか口の筋肉とかの鍛錬では
ではなく、創意工夫や発想の転換といったことのほうが重要なので
はないかと思います。そのほか、口の中の状態、のどの状態、あごの
状態、歯並びとマウスピースの当て方など音を出すための条件は
いろいろありますので、一概にこれしかないと言うような奏法は
ないので、ご自分で発見していくしかないと思います。
最後は、一般論ですみません。参考にしてくださいね。