re:無理なく高音を出すには...  #21708
投稿者: TOTANPET (2003/12/29 09:49)

無理なく高い音を出すには、いくつかの押さえておくべきポイントがあります。まず、バズィングで目指す音域付近の音程が鳴ることが必要です。この場合のバズィングとはMPを当てずに唇だけで発音する練習のことを言います。ピーーーーと乾いた音で、F,G,Aあたりの音、またその上の音が出せるでしょうか。バズィングでロングトーンが出来る必要はありません。短くても乾いたピーピーと言う音になれば良いのです。これが出来ないと、いくら楽器に息んでもハイノートは出ないと思ってください。上手く鳴らない時は、唇の赤い部分と皮膚部分の間で振動しやすい所を見つけてください。赤い部分の奥の粘膜では高い音は発音できないでしょう。少し唇を巻き込むようにしたほうがいいかもしれません。それと、上と下の唇の間は少し隙間を空けるようにしてください。でないと高音の振動は得られません。こうして口周りの形をご自分で見つけてください。この形が楽器を吹くときの基本形だと思ってください。今、じんさんは楽器を当ててFがやっとと言うことですから、バズィングでFは出ないのではありませんか。マウスピースを当ててFが出ても押し付けて無理に出した音ではないですか。だから安定しないのです。ハイノートは決してMPに唇を押し付けて出すものではありません。むしろ、過度のプレスは唇の振動を阻害するものです。
バズィングで高い音を出すポイントは
まず第1に、舌の奥に有る程度の空間があること。これは、息の通り道が確保されていると言う意味と、唇の振動を共鳴させる空間(共鳴箱)があることを意味します。口の中に共鳴箱があるということは、バズィングでいい音が出せるだけでなく、MPと楽器をつけても大きく豊かに響く音が出せることを意味します。難しい言い方ですが、要するに口笛を吹く要領です。口笛を吹くとき、舌は下の歯の奥に有って上あごとの間に空間を作っていますね。これが、バズィング発音の第1ポイントです。
第2に、バズィングで音を上下させるとき、これも口笛と同様、舌の腹の部分を上下させます。これは、共鳴箱を小さくすると同時に口先への息の通り道を狭くして、息のスピードを早くするための方法です。これも、口笛で音を上下させると自然にしていることですね。ちなみに、私は口笛で3オクターブ弱の音域が出せます。あなたも、口笛の練習に取り組んでみてください。大きい音、よく響く音を口笛で鳴らせるようになってください。あなたの音質を豊かにする意味で決して無駄にはなりません。口笛は唇を尖らせて発音するのに対し、バズィングは唇を歯に密着させて発音する違いが有ります。でも、口の中で音を共鳴させる仕組みや息のスピードを舌の上下で調整する仕組みは、バズィングと口笛は全く同じと言っていいと思います。
第3に、これはバズィングではなく、楽器を使ってハイノートを出す時のコツのような部分ですが、高い音に移行するにつれて、上下の歯の隙間をジワァーと広げていく感じが必要です。普通は高い音へいくにつれて唇を閉めていき、同時に上下の歯も閉めていってしまう人が多いと思うのですが、これでは唇の振動が止まってしまうので、逆に意識的に開いてやるコツの習得が必要です。
以上、3つのポイントに気をつけて、一度口笛とバズィングに挑戦してみてください。