re:下唇  #24065
投稿者: サイトウ (2004/10/08 21:48)

私はハイノートの発音の極意は、緩やかに閉じた唇の隙間に通す息(空気)をいかに高い周波数で鳴らすかにあると思っています。原理は風の強い日に戸の隙間にヒューヒューと鳴るあの音と似ているのではないでしょうか。決して上から下から絞め付けた唇を無理に高い周波数で振動させるのではないと思っています。唇の振動で鳴らす音域には限りがあります。中音域から高音域に移行するとき、唇は絞めるのではなく、適度な緩やかさを保つ必要があります。唇が硬くなってはこの音は鳴りません。リラックスした良い響きがする唇の状態をキープする感覚です。一度このハイノートのコツを掴めば、高音域での音の上下は、息とアンブシャのバランスを微妙にコントロールするだけで出来てしまいます。中・低音域は唇の振動で鳴らすので、下唇の働きを借りますが、高音域は下唇はまったくと言って良いほど動かしません。上のFからAsくらいの音域で唇の振動に頼らない響きの良い音が出せないか、一度いろいろ工夫してみられると良いと思います。唇を絞めつけることなく、プレスもしないで良い音が出ればそれが正解です。