re:粘膜奏法  #25158
投稿者: サイトウ (2005/04/13 07:10)

私はかつて粘膜奏法だったこと,そしてそれを脱却したんだということを藤井完氏のホームページに接して初めて知ったのですが,いろいろなところでされている「粘膜奏法とは」という話の中で,唇の赤い部分がリムから見えるとか見えないとかいう議論ばかりが聞こえてくることに,実は違和感を持っています。藤井完氏も言っていることですが,粘膜吹きと地声モード,脱粘膜吹きとベルカントモードは相互につり合っていて,粘膜奏法を脱却するということは,実は一体として唇から口の中,喉の状態の新しい関係を作り出すことで,そのことが楽に良く響く音が鳴らせ,歌うように吹けるようになる第一歩となる。そういうことなのではないでしょうか。私は鏡を見て唇の赤い部分がリムから見えるとか見えないとか,そういうことを考えたこともないし,あまり重要なことではないように思います。粘膜奏法を議論する場合のポイントは,喉から唇にかけての一体的な発音システムの問題であり,唇に関しては中・低音でも開かず粘膜振動にならないセットの仕方を問題にするべきなんだろうと思います。