re:コントロール  #25928
投稿者: サイトウ (2005/10/01 14:43)

トランペットを吹く上で,上唇はどうあるべきかについて,私の意見を申します。
私の場合,上唇はマウスピースのリムにグリップ(固定)しています。そこで気をつけているのは,振動源を上唇の比較的外側に求めるグリップの仕方を心がけること。粘膜ではなく皮膚振動ができるようにセットするのです。マジオで言えば鼻の直下にマウスピースを当てて下にスライドさせてセットするのと目的は一緒なのだろうと思います。
こういうセットの仕方の利点は,@粘膜依存ではなく,気流によって振動が引き出される(ベルヌーイ効果による自励的振動)状態を作りやすいこと。A上唇をリムに固定することで,リラックスした上唇をキープし,下唇の動きで微妙なアパチュアのコントロールをしやすくすること。
リップスラーと跳躍が苦手だとおっしゃるのは,アパチュアのコントロールが上手くできないことと,上唇が硬いために気流に素直に反応するアパチュアになっていないのではないかと思います。恐らく,上唇が正しくセットできれば,下唇のわずかな動きでコロンコロンと倍音を移動できるようになるでしょう。私の場合,調子のよいときは,リップスラーや跳躍の際,下唇を動かすという意識さえほとんどありません。(と言っても,鏡を見ると無意識に少し動いているのは事実ですが)あとは息と舌のコントロール(それもわずかな)だけで音を上下させています。ハイB♭とその上のハイFで唇周りの力の入れ具合は殆ど変わりません。恐らくこんなことが可能になったのは,粘膜で吹くことをやめてから,リラックスした上唇とよく反応するアパチュアを獲得したことによるのだろうと思っています。

私は,粘膜に依存しない上唇のセットの仕方と気流に素直に反応してくれるアパチュアを工夫して見られたらいいと思います。カンデさんの投稿の答えになっているかどうか分りませんが・・・