re:ミュート・ゲシュトップによる音程の変化  #26468
投稿者: hanako (2006/04/05 13:21)

先日、同じアンサンブルなかまのホルン吹きが一杯やりながらこの話題を熱く語っていました。その横で酔っぱらっていた私はコクリコクリと聞いていたことなのでうっすらとしか覚えていませんが、ホルンのゲシュトップ奏法(ストップ奏法)の時はF管で約半音、B♭管で約2/3〜3/4音くらい上がります。ダブル管はFを使うらしい。
 右手のベルのふさぎ方にも何種類もあり、人によってスタイルが様々ちがいます。
 右手の形はこれといった決まりはないそうですが、全部ふさぐフルストップ奏法やあまり深く入れずに、音色を柔らかくしたりする奏法、音程を微妙に変える方法などがあります。

 すごい達人になってくると、曲想、奏者や指揮者の好み、ユニゾン時の相手楽器の特徴、ホールの響き具合などによって、ひじょうにわずかな加減でベルをおおったり、入れたり、手の形を変えたりと自由自在に音程、音色を変える人もいるそうで、魔法の右手といわれているようです。
 今では、ゲシュトップミュートも出ているようです。

 私もトランペットでゲシュトップができないものかとやってみましたが、手が届きませんでした。届いたとしても、手のほうがでかくて、ぴたっとふさぐことはできません(笑)

 ベルの中に入れるものによって音程は変わったり変わらなかったりします。つまり、ベルの中に入れるものの形によって音程が大きく変わったり奥まで入れても変わらなかったりすることもあります。
 奥までふさいでも中途半端だと音程が下がります。吹き方によってもちがってきて、音程をしっかりと上げてゲシュトップするためにはある程度のパワーが必要だそうです。

 なぜ音程がこれほど変わるかというと、詳しい音響学的なことはわかりませんが、ミュートや手を使ったこういう奏法は、管を長くさせたり、短くさせるような効果が物理的にあるからだそうです。

 トランペットのミュートには隙間があったり、穴が開いていたりしているので、構造上あまり音程には関係なく、微妙に音程が変わる程度です。
 しかし、単にストレートミュートをつけると音程が高くなる(カップは逆に低くなる)といっても、高音と低音、息の圧力やスピードなどの吹き方で、高くなる(低くなる)程度がちがってきて、変化の幅が出てくるので、ただ単にミュートをつけたときに、チューニング管を抜いたり入れたりするだけではあわないことも知っておく必要があるでしょう。