re:ミュート・ゲシュトップによる音程の変化  #26474
投稿者: やちまう (2006/04/09 00:36)

masayoshi さん wrote in article #26457
> トランペットにミュートをつけると音程が上がりますが、
> 手を入れる(トランペットでもゲシュトップっていうのかな??)と音程が下がります。
> ベルを手でおさえても響きがなくなるだけで、音程は変わりません。
> 演奏する上では全く関係ない疑問なのですが、なぜミュートをつけると音程が上がり
> ゲシュトップをすると音程が下がるのでしょうか??

ストレートミュートを使って簡単な実験をしてみましょう。

1. 同じ音を延ばしながら、そのままミュートを装着
  この場合、少しだけ音程が上がりますが音程の変化は些少です。
  これで音程が極端に変わってしまうようでは、ミュートとして実用に耐えません…(^_^;)

2. ミュートの開口部をテープ等で塞いで、1.を実行
  こちらの場合は音程が約半音下がります。

1.と2.では何が異なりますか?
答はそこにあると思います。

円錐管の音響学的な理論は難解ですので、私には説明不可能です。
↓をご覧下さい。
http://www.iris.dti.ne.jp/~post/onpa/07.html

円筒と違って円錐の場合はその形状ではなくて、開口部の空間の容積が影響するように思います。
2.の場合は空間の容積が少なくなりますので自由空間(外界)までの距離が遠くなります。
故に管長が長くなり、その結果音程が低くなります。手で塞いだ場合も同等です。

一方、いわゆるホルンのゲシュトップ(Gestopft)の場合は円錐部を完全に無効にするほどに
手を深く差し入れて管長を短くするため、音程は約半音高くなります。

かなり説明不足ですが、ご容赦下さいませ。

その他関連URL
http://www2.yamaha.co.jp/u/naruhodo/09horn/horn2.html#2
(却って混乱するかも^^;)

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やちまう
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