re:「ベルヌーイ効果による自励的振動」  #27920
投稿者: ヘボモンケ (2007/08/27 00:34)

ヘボモンケと申します。

> 私も、少なくとも弦の方程式として
>
> m(d/dt)(dy/dt) = k(d/dx)(dy/dx) + Fsin(wt)
>
> d/dt,d/dxは偏微分と考えて下さい
> yは唇の変位量、wはラッパの固有振動数
> Fが息の圧力に対応するかな?
>
> くらいは解いてから論じないとと思っていました。私が用いたものはF=0とした
> ものです。F=0の場合だと教科書に載っています。Fがゼロでないと強制振動。
>
> 今、この強制振動を論じるパワー(やる気)がないのでF=0に限定してました。
> 誰か解いてみてー(ちょっと拘り過ぎ?)。

当方専門ではありませんので間違っていましたらごめんなさい。
金管楽器の発音原理を弦楽器のアナロジーで考えた場合、弦を弓で擦ることで生じる
摩擦力を加振力として発生する自励振動により弦の振動が生じるのと同じと
考えれば良いのではないでしょうか。自動車や自転車のブレーキ鳴きと同じ現象
(実はこっちは少し専門だったりするのですが)です。
自励振動は二つの接触する物体(例えば弦と弓、ブレーキディスクとブレーキパッド、等)
に生じる摩擦力の大きさが両者の相対速度に対して負の勾配を持つ時に発生するもので、
ニュートンの第2法則とフックの法則で説明できます。
弦楽器については、例えば以下のページでわかり易く説明されています。
ttp://www.minehara.com/mechnics/violinmech1.htm

金管楽器の場合、唇を通過する空気の圧力・速度によって唇が前方に押し出される力が
生じ(これが弦での摩擦力に相当)、唇の変位量が大きくなるとアパチュアが開いた
状態になり唇が前方に押し出される力が弱まり、唇の復元力で元の位置に戻ろうとし、
これらを繰り返すことで唇に自励振動が生じるのではないでしょうか。
筒の先を片持ち固定して開閉する板で蓋をし、その板をバネで閉じ側に戻るようにし、この
筒に定常流を入れると、ある条件が揃うと板がバタバタと開閉を繰り返すようなイメージでは。
この時発生する開閉の周期は、板の質量Mとバネ定数kによって決まるのは単純な共振現象と
同じですので比較的簡単に解析的に求まりそうですが、実際には、吹奏時のマウスピース内の
唇の振動部分の厚さや堅さ、マウスピースの形状などが三次元的に複雑に影響するため
M,kともに単純に定義するのは難しいように思います。