re:一番抜き差し管(便乗質問)  #5730
投稿者:  サンデーペッター (99/12/27 01:29)

ベルの変形直しは私は得意です。中学生のころ、楽器(ホルトンT101)を
落としてベルをひん曲げてしまい、お金の無かった私は行きつけの楽器店
に行って3000円で何とかしてと泣きついたら、「やってやるからお前も手伝え。」
ってことになって一緒に直しました。その時基本的なテクは教わり、自分も
練習用のベル(リペアの人のベル直し練習用にたくさんスクラップ楽器が
ストックされていた)を1本もらって練習したので、凹み出しとベル変形直しは
自分でできます。(^^)
まず、ベルの凹みだし、変形直しは非常に難しく、特に先の方に行くに従い
難しくなります。形が見た目直るだけじゃだめで、上手くやらないと高音域
で音ぬけが悪くなったり、レスポンスが変わったりとデリケートです。
コツはベルの金属の張りの張力にムラを生じさせないことです。下手にやると
指で押してみると、ある部分はやや凹む感じがあるのに対し、ある部分は
押しても全く凹まないというように張力バランスが崩れます。そうすると、
高音域の音ぬけが著しく悪くなったりします。
まずそのことを念頭においたところで、凹みの反対側の出っ張ったところに
グリスを塗り、歯ブラシやヘアブラシの柄の部分でその出っ張り部分を擦り
ながら押し出します。その時必ず、凹んでいる部分に指を当てて戻り具合を
触感で確かめながらやることです。注意することはやりぎて金属を伸ばして
しまわないことで、爪でカツカツと弾いてみて他の部分と音が同じであること
に注意します。ベルの奥の方(メッキがされてない直線部分)はそれほど音響
的にデリケートでは無い感じで朝顔部分に比べれば楽です。その部分は譜面台
の支柱を差し込んでグルグル凹み部分を押し出すように回せば凹み出しがある程度
できます。
ベルの凹み出しは金属が伸びてしまっている場合は手をつけないほうが賢明です。

ベル直しは難しいですよ。リペアマンも腕が確かでないと見た目きれいでも
音響的にはもどらないかも。
私の経験では、ヤマハは柔らかいので簡単、バックは金属が厚いが、それほど固くない(ヤマハほどではないが)が何とかなる、ホルトンは固くて剛性が強くて
難しいってところです。