C管とB管  #6038
投稿者:  ロータリーTrp1号 (2000/01/29 12:09)

 Michelさんのご意見、多分に同感です。C管の方が音が立ちますし、B管では沈みがちなところがC管だと明確に聞こえる。これもそうだと思います。
 奏者が吹いているつもりのようには聴衆には聞こえていない。これもそうですね。あるいは、奏者がこだわっている部分は、わかる人には上手く伝わっている場合でも、多くの聴衆にはわからないものですよね。例えばロータリーとピストンの違いなんて、聴いている側からすると(特に大編成では)、あまり関係ないでしょう。要は聞こえるか聞こえないか、ミスするかしないかぐらいのことなのかも知れません。でも、奏者の側からするとこだわってしまいますよね。
 
 B管の音って、C管よりトーンが甲高くないぶん、落ち着いて聞こえますが、fの時、よりパワフルに「鳴っている」って感じがします。オケでは、C管がオケのテュッティの上を飛行機がトンで来るっていうイメージがあるますが、B管では、テュッティの中を突き抜けて来るっていう感じでしょうか。
 また、pにおいては、B管の方が周りの音に溶けやすい。fであっても、周りの音に溶けつつそれでいながらしっかり聞こえるっていうかんじでしょうか。これ特に生の音の場合の方が顕著ではないでしょうか。録音では、より聞こえる方が有利でしょうし、となるとC管でしょうか。
 ジャズでは、あの突き抜けるような高音は浅いMP使って、B管でいっちゃうって感じでないと、しっくりこないような気がします。
 
 クラシックにおいて、fの音色的で、パワーで弦の壁をぶち抜いて聞こえて欲しいという感じがするのは、例えば、チャイコフスキー。僕はチャイコはB管で行きたいですね。4番なんかはC管の方が楽でしょうが。6番悲愴のフィナーレなど、C管の方が良く聞こえますが、妙にラッパだけ浮いている感じもします。弦のメロディーに感情的盛り上がりにおいて拍車をかけるようなオブリガートですから、テュッティにとけ込みつつ聴かせて欲しいものです。
 
 ブルックナーも、B管ですね。管のハーモニーをブレンドさせつつ聞こえるように演奏するには、B管がより合うっていうイメージです。ブラームスも、1番なんかは、B管が音色としてはより合うと思います。2番はC管かな。シンフォニックなD管があればD管でもいいでしょうね。
 
 ベートーベンは古典的にやりたければC管でしょうが、音が立つのはいいとしても、この場合あまりモダンな音では不都合でしょう。ロマン派の開祖ととらえ、モダンオーケストラでシンフォニックに演奏するなら、音色的にはB管でしょうか。

 モーツァルトはC管でしょうかね。

 マーラーはどちらでも良いのでしょうか。トランペットは結構ソリスティックの書かれてますから。

 しかしながら、以上あげたものはすべてロータリー的な音色を想定しています。ピストンを使ってもいいですが、いかにもピストンっていう感じ音で、しかもC管となると、少なくとも私のイメージからは離れます。
 
 C管ピストンに合うのは、なんといっても近代フランス作品(ラヴェル、ドビュッシーなど)ではないでしょうか。pにおいて、繊細かつ切れよく聞こえて行かなくてはいけないと思いますから。
 
 ソロはまた別でしょうね。
 
 ま、これはあくまで私のイメージであり、好みですよ。人それぞれですから、押しつけるつもりはありません。ただ、少なくとも、アマチュアといえど、いえ、好きでやってるアマチュアだからこそ、自分のスタイルなどにはこだわり持ってやっていただきたですし、仮に演奏会に行ったら、こだわりのある音楽を聴かせていただきたいですね。

  


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