吹奏楽の響きに何を求める?  #6058
投稿者:  ロータリーTrp1号 (2000/01/31 09:54)

 どんな楽器を使うかですか、奏者自身がいいと思えば何でもいいのでは?もちろん、一時良いと思っても、あとで物足りなくなるなんてこともあるとは思いますが。
 
 ただ、他の人のレスにもありましたが、C管であれ、B管であれ、シルキーとバックでは音色の傾向からか、
 「バックが勝つ」=「バックがより音が通る」
なんてこともあると思います。その楽器単独なら、私の個人的な意見ですが、シルキーやヤマハの方がなめらかで美しいんじゃないかと思います。バックはよりラッパらしい響きですが、比較すれば音が荒れる傾向があるんじゃないでしょうか。たとえ方が悪いかも知れませんが、そのことがテュッティでより通る音になるような気がします。
 もっとも、吹かせてもらったことがある、バックのハーセスモデル(C180L229ベル25Hマウスパイプ)は239ベルのMLのものより音のまとまりが良く、実になめらかな良い音していました。ちっとも音は荒れていませんでした。
 
 で、主題は吹奏楽の中でラッパをどう響かせたいのか。ということです。それによって、楽器選びの目的も変わるかも知れません。
 
 わたしは、今アマオケで吹いてますが、曲の構成にもよりますけど、オケでは吹奏楽に比べTrpはとても音が通りやすいです。オケでも弦の音の壁はありますが、吹奏楽の木管や他の金管の音の壁に比べたら、まだ楽です。特にpの時に要求される繊細さは、オケの方がはるかにシビアです。
 音の壁は人数にもよりますが、オケで総勢7,80人として(100人規模ならオケでも大変だぁ)、私の学生時代、吹奏楽でも同数ぐらいの大規模なバンドでしたから、音を通すにはパワーがいりました。

 そうした中で吹奏楽でオケのアレンジものには、オケの響きを理想として吹いてましたが、特にCDなどのようにオケ全体を圧するがごとく朗々と響かせるには、楽器もより音が通るものがよいと思いました。

 実際のオケでは、前述のように音が通りやすいですから、逆に他の楽器との音のブレンドを考え、あまり音が立ちすぎるのを嫌うこともあります。ソロもありますが、吹けばみんなソロのごとく響くこともあります。ですから、ソロでの音がよいこともオケでの楽器選びのポイントの一つでしょう。N響主席の津堅さんはシルキーC管S22(?)GPです。fでも良く聞こえます。pも繊細でいいんじゃないでしょうか。
 
 吹奏楽オリジナル作品の場合、A.リードなんかはTrpパートはラッパらしく切れよく聞こえる必要があるでしょう。でも、もっと音を良くブレンドさせ、ソリスティックにではなく、全体の柔らかい響きを重視する曲作りをするなら、あまりバリバリ言わない楽器とか、他の楽器から浮き出てこない楽器がよろしいと思います。

 ポップスなら、また違うことも考えなくてはいけないでしょうね。明るく良く通る音が必要になるでしょうね。でも、オケのアレンジものとは違う音が求められるでしょう。

 東京佼成w.o.の場合、ピストンのB管のTrpやCornetはもちろん、ピッコロ、Es管やフリューゲル、ピストンC管、ロータリーのB管・C管まで、吹き分けているそうです。まあ、こんなことが出来れば理想でしょうが。吹奏楽の楽曲は多種多彩ですから。ところで、佼成のTrpは吹き方はとてもクラシックで、オケっぽく感じますね。

 アマの吹奏楽では普通1本で対処するでしょうし、そのとき多くはオールマイティなB管でしょうが、C管でも良いでしょうし、コルネットもホントは是非使いたいところでしょうね。
  
 B管よりC管が、ましてD管となるとなおさら、テュッティから浮き出て聞こえますので、自分の音をより通したいときはC管なんかいいかも知れません。ただ、トーンが明るくというかソリスティックになる分、響きが軽くなる感じがしますので、それについて自分がどう思い、周りがどう感じるかが問題ではないででしょうか。



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