re:本を読んだのですが。  #6791
投稿者:  サンデーペッター (2000/04/18 20:30)

うーん、細かいなあ。あのね、それらの疑問に対して答えをもらっても
多分今たんぽさんの抱える技術的問題は解決できないよ。
教則本に書いてあることは、ある程度上達して初めて「なるほど」と
理解できるようになるものです。
だから、教則本に書いてあることを国語の問題みたいに文字どおりに
鵜呑みに解釈するのではなく、
その言わんとする本質を探ることが大切です。
そのためには、練習しながら本に書いてあることは実際にはどういうことか
自分なりに納得するまでしつこく練習する必要がありますね。
そうすると、自分の奏法の欠点と思っていたことよりもっと基本的なこと
が出来ていないことに気が付くことがあります。
そこで、その基本的部分を矯正して初めてワンステップ上の教本の意図が理解で
き、それがいかに合理的な奏法か納得することがあります。
基礎的な奏法の土台が出来ていないと、いわゆる正しい奏法というものが
理解できないでしょう。
だから、答えは自分で見つけるしかないと思います。それが基礎練習です。
せっかくですから、私なりの解釈を述べときます。

たんぽさんwrote;
>1.デール氏の本(以下「D」)には上唇は上歯よりも下に出てはならないとい>う表記がありました。しかし、ファーカス氏の方(以下「F」)は表記はありま>せんが絵を見る限り歯よりもしたに唇が来ています。あれは単に唇がマウスピー>ス内に入ってはいけないということを言っているだけのものなのでしょうか?

そう、吹いているときにカップ内に潜り込まなければいいということでしょう。
「D」の本は西洋人の骨格がベースに説明されている感じなので、
東洋人の骨格を考慮すると、「F」の本の説明や写真の方が我々には理解し易い
と思います。(鼻から下の骨格が西洋人と東洋人では異なる)


>2.「F」においてアンブシュアを作るための練習法のようなものが書いてあり>ました。笑った状態から両端を寄せていくとかって言うのや口笛を吹くような状>態からどんどん微笑に近い状態に持っていくというものです。
>あの延長が正しいアンブシュアと考えていいのでしょうか?僕の場合唇が緊張し>てしまって堅くなってしまっているようなのですが、ある程度は堅く固定してし>まえばいいと言うことなのでしょうか?よく振動する部分は柔軟にという意見を>聞きますが、この柔軟というのは、普段の唇と同じぐらい柔らかいのでしょう
>か?

それで楽器が吹けます?
1の項目も考慮するとそんな訳はないでしょ?(と思うが。)

>それともある程度は緊張している状態なのでしょうか?振動するにはある程度の>緊張が必要のように感じるのですが、考えが足りないのでしょうか?

少なくとも「D」の本にはその説明が十分なされていると思いますが。

>実際に吹いて確かめてみようとしてはいるのですが、なかなかうまくいかずここ>何日かスランプで悩んでいます。(もちろんいきなりすべてがうまくいくなどと>は毛頭思っていませんが)

あまいあまい!!何日かくらいなら大いに悩め!(^^)
1年位は取り組まんと身につかんよ。
書いてあることはよく分からないし、実戦しても上手くいかないということは
それらを実戦する土台ができていないといことだ。
まずはその今ある疑問は考えながら、もっと基本的な練習に打ち込んだ方が良い。
アーバンに載っているような音階練習、跳躍練習を2オクターブの範囲内を
ゆっくりでいいから、一音一音確実に鳴らすような練習をすることでしょうね。
その中でやりにくい跳躍、響きにくい音程があればそこにたんぽさんの
アンブシュア、奏法の欠陥があるということだ。それをクリアするよう練習してい
ると自然にアンブシュアのバランスがよくなるので、そこを無視してはいけない。
そこで、アタックのしかた、唇の力加減を研究することが大事。
例えば、私個人としてお勧めする練習は、
アーバンの「最初の練習曲」No.42(これは全部暗譜する位やると良い)
、「スラーの練習」No.37〜42、「音階の練習」No.1〜15、
「グルペットの準備練習」No.1(せめて半分)、「跳躍の練習」No.1、2
を設定テンポの遅い方で間違えずに一つ一つ丁寧に出来るまでやるといいよ。
その中で本を読んで生じた疑問のこたえを探そう。