またまた長いですが。  #6870
投稿者:  Shorty (2000/04/26 21:44)

振動部位が奥からだんだん前に・・・というのは、あまり思わしくない状態と考えられます。
高音域においては唇の周りの筋肉が強く緊張してアパッチュアをせまくします。
細かいことを言えば、唇の中心にむけてすぼめる力と、その全く反対の力が必要になります。
ところが往々にしてその反対の力の方が弱かったりしてすぼめる力に対抗できなくなるのです。
そうすると本来の振動部位にまわりから覆いかぶさってきてはまださんのように奥から前へ、という事になってしまいます。
ただこの反対の力というのは調節が難しいので、「常に同じ部位が振動」というイメージで吹くといいと思ったのです。
僕は実際そういう意識で吹いています。最近はあまり意識しないでできるようになってきました。
息の入り具合ですが、楽器をおろして息を出した時(楽器を吹くイメージはして下さい)に
感じる息の流れが、楽器を実際に吹いた時に感じられたらものすごく豊かで太い音がでます。
ただ始めは音が少しあらくなりますが、そのうち体がその状態を覚えると音のも整ってきます。
伸び悩む人にありがちなのですが、表面上の音色を気にし過ぎて本当に響きのある音を出せない事があります。
本当にいい音というのは、初めはちょっと乱暴に聞こえるものです。
柔らかい、角のない音とは、その一見乱暴な、しかし芯のある音の上に築くものだと僕は考えています。
家をたてる時の基礎工事を見て「美しい家だ」と思う人はいないでしょうが、
真によい家はしっかりとした基礎工事の上に成り立っているものだと思います。
以前サンデーペッターさんが同じようなことをおっしゃってましたが、自分のメソッドは自分で作る以外ありません。
他人の話を聞くのはいいことですが、それを自分に還元できるかどうかが、上達できるか否かを決めていると僕は思います。
なので今回はまださんが僕の書き込みに率直に疑問をなげかけて下さったのは嬉しかったです。
これからも有意義なディスカッションをしていけたらと思います。

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