re:音の終わり方  #6952
投稿者:  サンデーペッター (2000/05/05 23:54)

この練習はアパチュアの力を抜き、より自然なアパチュアの開き、振動を
作る効果的な練習で、昔よく師匠や先輩に薦められた練習です。

音の線が細いとか、響きが無いといった問題は十分な息のスピードを作れておら
ず、アパチュアを唇の力やマウスピースを押付けることで狭く振動を
制約してしまっています。
そこで、唇をリラックスさせ、音程を作るための息のスピードと圧力の関係を
自覚するための練習をやることが有効になります。
本来「トーン」とはいろいろな意味で使われますが、ここでは全音符で
まっすぐに伸ばす自然な響きと解釈してください。
ノータンギングで響きを発想するためには、吹こうとする音程、音量で
必要とされる息にスピードをタンギングの力を借りずにつけてやらないと、
狙った音が鳴りません。音が鳴り始めると息を吹き込む圧力を感じます。
その圧力と息のスピードがつりあう感じを実感することが大事です。
ただし、注意することは、
1.ブレスはマウスピースをあてた状態(これで楽器を吹くためのマウスピース
のセッティングが出来ていること)で、横(唇の両端)から十分にとる。
2.ブレスを取ったらそこで止まらずにすぐ吹く。
3.マウスピースは出来るだけ押しつけない、少なくとも
普段吹く時より押しつけない、腕、肩、唇可能な限り力まない。
4.吹き始めたら、息のスピードを緩めない。音が消える瞬間まで
息の圧力、スピードはしっかり維持する。
(これが「パアアン」という音の響き、終わりの基本)

ffでやることを薦めたのは、ppで鳴らすより簡単だし、ffの方が
トーンを作り易いからです。ですから、ある程度感覚が掴めたら
ppの練習もすべきでしょう。

具体的練習としては、
メトロノームを(四分音符=60/分)として、
8拍吹く→4拍休みでそのうちの最後の1拍でブレスをとり、また8拍
吹く;
をチューニングのB♭あたりから必ず拍にはまるまでやって、
出来るようになっていくと音量をppにしたり、8拍から16拍にしたり、
8拍吹くごとに一音ずつ上げてスケールにしたりなどです。
あまり背伸びした練習は意味がないので、出来る範囲の音程で、
理想的な響きを作れるよう十分リラックスしてやることが大事です。