re:セルマーのトランペットってあるんですか??  #7719
投稿者:  kuro (2000/07/10 11:19)

>昨日ヤフーのオークションに、「セルマーのトランペット」ってあったんですが、
>、、、、、これはバックですか??
たぶんセルマーでしょう。

>セルマーのトランペットは音いいんですか??
吹いたことある人は貴重だと思います。ピッコロなら吹いたことありますけど,B
管はさわったこともない。

>バックの180MLっていいんですか?
バックの最大の特徴は楽器自身がもつ響きだと思います。
楽器の発展は演奏されるホールに密接に関係しています。響きの良いドイツ,オー
ストリーなどではホールが残響を作ってくれるから,どちらかというと楽器は芯が
しっかりした響きをもっている。いっぽうで,あまりホールが良くないアメリカで
育ったバックは楽器自体が残響を残すような響きをもっていました(昔のものは)。
日本のホールはというとやはりデッドなところが多かったから(昔は)バックは神
器のように扱われたのです。当時のヤマハ,日管などに比べたら,その違いは歴然
でした。この時代を経験している人は”バックがいいかって?あたりまえじゃない
か”となるわけです。
さて,今現在はどうでしょう。ホールも随分良くなりました。日本の楽器も良くな
りました。バックをとりまく環境はガラッと変わったわけです。演奏者の求めるも
のも大分変わって来たと思います。特にプロが演奏するようなホールはドイツ的に
なってきたというか,残響が長くなっています。楽器も響きすぎて拡散してしまう
より,よりまとまった響きが要求されます。プロは練習場所,試吹室での響きより
,実際のホールでの響きを考えて楽器を選びます。楽器メーカーもこのへんを考え
て少しずつ変化しています。
そこで,昔のバックを知る人が今の楽器を手にすると”今は良くない”となるわけ
です。
一方で,あるスタジオ・プレーヤーの方はバックのライトウェイトを持ってアメリ
カに行ったら,まわりは全員シルキーで,マイクのりが全然違ったそうです。
それで急いで現地でシルキーを買ったという話を聞いたことがあります。
プロとアマチュアでは選ぶ基準もちがいます。まず,しっかりした音程であること。
すべての音域が出しやすいこと。ピッチに幅がありあわせやすいこと。メカがしっ
かりしていること。音色がいいこと。こういうものを求めるなら,バックは良いと
いうことになります。

バックが高いかって?そんなこと言ったらシルキーを卸している会社にしかられ
ますよ,シルキーなんか向こうで買うと20万円しないんだから。(ちょっと皮肉)
バックの値段はアメリカのサイトじゃ公開されてないけど,ヨーロッパの見る限り
37ベルのシルバーが1,900ユーロだから日本の値段はそこそこ妥当じゃないですか?